多忙な日々を駆け抜けて、春。
あれ程嫌いだと喚き散らした三月も、終わっていく。
当然至極、別れの季節。
笑い泣き、普遍的な幸せに後から気づく事を青春と呼ぶ、あの愚かしさ。
私は大好きだ。
その陰に隠れる様に、物悲しさに打ちひしがれる者、不安に潰れそうになる者、たくさんいた。でも、大丈夫だ。
年度は変わり。
新元号は発表され。
学生は皆、位が上がり。
私の友は地方へ行き。
私は新しい職に就き、そして、まだ気持ちは持ち続けている。
大丈夫だ。
三月で一度世界は終わる。
終わった先の世界で、何をするかは、その時考えよう。
だから、心配しなくていい。
四月にまた、桜は咲く。